私はソ連邦のスパイである。日本に密入国している私はシャム双生児の老婆である上司の指令を受けて日本の宇宙開発技術の捜査をしていたところ、同じような目的で潜伏している各国の諜報員とナシ崩しに横のつながりを持つ様になる。 そこには日本の諜報員まで…

今日は象を殺す日である。私は手に大きな木槌を持ち、脚立の上に立っている。私の目の前には引き出されてきた象の額がある。象は恐怖を感じさせない様、白い布で目隠しをさせられている。私は手に持っている木槌で象の額を打つ。象はコロリと死ぬ。今日はそ…

もう70近い私の母が妊娠した。大変だ。いやはやこれは全くもって大変な事である。というかそんな事ありえねえだろ!と狼狽している内に母は無事に出産した。俺を。 な、ななな、ナニ?なぜ俺なのだ?どうやら大宇宙のセツリが狂った様である。ボーマン船長も…

学生の頃に戻っている。私は雑然とした商店街を友人達とウロウロしている。もうそろそろ食事をしなければという時分になり、手頃な店を物色しているのだ。すると妙に細長いシルエットが街の空に浮かび上がっている。ずいぶんと高い、いや高いなんてもんじゃ…

もう寿命が尽きかけたロボットを引き戻しに行くために東海地方の海岸へ行く。若い娘の形をしたそのロボットは何を思ったのか、関東から海岸沿いに西へ西へと進んでいるのだそうだ。ようやく場所を探し当てて話をしてみると、完全に寿命が尽きる前に海の向こ…

なぜか気がついたら死んでいる。どうやら不可避な事が原因で死んでいる様なので、特に未練な事があるわけではない。アレ死んぢまったよと気楽に思いながらフラフラしていると、自分には仕事がある事に唐突に気がつく。いや、何かから聞いたのかもしれないが…

たまに夢の中で映画やマンガや小説を読む事がある。昨夜はドラえもんを読む夢を見た。冒頭でのび太が何気なく言った虚無的な言葉に捕らわれたドラえもんが重度のノイローゼにかかってしまい、そのオーバーパワーで人類を全滅させようかどうか悩んで悩んで悩…

1994/12/16(金) 何やら、ガウディ調の、暖かいとも寒いともつかぬ空間にいる。案内人が先に立って、道案内をしている。ここは何処なのですかと聞くと、なんと子宮の中だと言う。これは全くどうにもいやらしい所へ来てしまった、としばし狼狽するが、そうし…

1999/9/14 珍しく都心に出かけて展覧会に行く。ダダイズムの展覧会だ。 そこにはある作品とその制作風景の説明のパネルが展示されている。作家は当時のチェスのチャンピオンの腐敗したデスマスクを型どりし、それにカカシの様な胴体を付けて彩色した泥人形を…

昨日過労気味で寝たところ、よほど目が疲れていたのか片目を人工物に取り替える夢を見る。私はどこかの小さな診療所の中で横になってビビっている。いつ手術が始まるのかと思っていると、いきなり眉間に注射をされる。すると目の周囲だけ全く皮膚感覚が無く…

夏祭りだ。私は夏祭りの行事に参加している。その行事とは参加者が町単位で電車ごっこのような列を作り、その列で別の町の列を妨害しながら神社まで突進、境内にある賽銭箱に触った者の町が勝利と言うゲームのような物なのであるが、参加者は皆本気であり、…

突然、自分がハゲてしまっている事を発見する。なぜか自分が自分の後に立って頭を見下ろしているのだが、いつの間にやらか見事に毛が無くなっている。これは凄いと目の前にある自分の頭をピタピタと叩きながら、ハゲというのは虫歯と同じで相当に進行するま…

ハエトリソウの料理を出される。あの扉状に閉まる葉の部分を炒め物にした料理だ。話を聞くと、虫を捕らえた葉は大変美味なのだそうだ。しかし、いくら美味と言ってもその中の虫というのはおそらくハエであり、進んで食べる気にはとてもならない。 一つ開いて…