ハエトリソウの料理を出される。あの扉状に閉まる葉の部分を炒め物にした料理だ。話を聞くと、虫を捕らえた葉は大変美味なのだそうだ。しかし、いくら美味と言ってもその中の虫というのはおそらくハエであり、進んで食べる気にはとてもならない。
一つ開いて見てみると、中に葉から出た消化液に半ば溶かされた虫が入っている。ハエなのか他の虫なのかも解らないほどに形が崩れており、なにやらアサリの身の様である。意を決して食べてみると、味もアサリに近いものだった。