2007-01-01から1年間の記事一覧

なにやらウダついているうちに、だんだん湿気が多い季節になってきた。モワーとした湿気が身の回りを取り囲むと、ちょっと足下が浮いた気分になってくる。ならないだろうか。 そして、足下が浮くと言えば怪談である。私は盲目的にオカルトや宗教を信じる人間…

私はソ連邦のスパイである。日本に密入国している私はシャム双生児の老婆である上司の指令を受けて日本の宇宙開発技術の捜査をしていたところ、同じような目的で潜伏している各国の諜報員とナシ崩しに横のつながりを持つ様になる。 そこには日本の諜報員まで…

素晴らしき水伝

「水からの伝言」という物がある。それによると水の結晶の形によって言葉の善し悪しを判断できるのだそうだ。 いやはや、これはまったく大発見である。なにしろこれを応用すれば世の中の面倒臭い判断を全て水にまかせる事ができるではないか。 この手法を用…

ダイスを転がせ

その昔、易にハマった事がある。易とはあの長い棒をザラザラとひねり回して占うというアレであるが、フリップ・K・ディックの「高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)」と言う小説に、重要な小道具として出てきたので興味を持ったのだ。 そこで岩波の「易経」と…

今日は象を殺す日である。私は手に大きな木槌を持ち、脚立の上に立っている。私の目の前には引き出されてきた象の額がある。象は恐怖を感じさせない様、白い布で目隠しをさせられている。私は手に持っている木槌で象の額を打つ。象はコロリと死ぬ。今日はそ…

枯れ木も山のバンザイ

冬である。外を見回してみると葉っぱをすっかり落とした枯れ木がいかにも寒々しく、思わず鼻水を垂らしてしまったりするのだが、その枯れ木を見ていて一つ発見。 夏場の様に葉っぱがたくさん付いている時はよく解らないのだが、樹木の枝の一本一本は少しでも…