shizyukara2004-10-14


1999/9/14
珍しく都心に出かけて展覧会に行く。ダダイズムの展覧会だ。
そこにはある作品とその制作風景の説明のパネルが展示されている。作家は当時のチェスのチャンピオンの腐敗したデスマスクを型どりし、それにカカシの様な胴体を付けて彩色した泥人形を作っている。恐ろしく稚拙に作られていているが故に見せ物小屋的な禍々しさを持ったその人型を作家はある都市の群衆の集まった広場に置いて撮影し、それを作品としている。
人型は何かを聞いているポーズをしている。
作品の解説によると、この人形が聞いているのは、オーストリアの王子が民族主義の若者を射殺した銃声なのだそうだ。この世界とはまた別のラッパが鳴った世界の切片なのだ、との事。
狂ってる、と思ったとき蚊に刺されて目が醒めた。