1、2、3、無限?

shizyukara2006-07-12

 「はてな」に無料でアップできる画像のサイズは150×150ピクセル


 これが例えば2×2ピクセルだったとすると、ピクセルの数は4つなので白黒2値の画像の場合、表示できる画像の数は2の4乗で16種類になる…はずだ。数学が極端に苦手なので、今ひとつ自信がないのだが。


 これが3×3だと512種類、4×4だと65536種類?なんだか多すぎる様な気もするが(違うのか?)、とにかく有限である事は間違いない。さらにこれが一つのドットが256種の濃淡を持つ8ビットのグレースケール画像だとすると…計算するのが苦痛なので割愛するが、結果がいかに天文学的な数字になろうとも、表示できる画像の数に限りがある事は間違いないはずだ。


 となると、この調子でカラー画像にしたりピクセル数を増やしたりしても、そのカンバスの中に表現できる画像の種類は有限と言う事になる。でも、実際にこのブログの画像ぐらいの大きさになると、そこには無限の可能性がある様に見えてしまう。これは一体どういう事なんだろう?


 未開の方々は、数を「1、2、3、たくさん」と数えるという話を聞いた事があるけれど、私達も実はその時から大して変わっていないんじゃないかという気がする。

shizyukara2006-06-01


もう70近い私の母が妊娠した。大変だ。いやはやこれは全くもって大変な事である。というかそんな事ありえねえだろ!と狼狽している内に母は無事に出産した。俺を。


な、ななな、ナニ?なぜ俺なのだ?どうやら大宇宙のセツリが狂った様である。ボーマン船長もこれにはビックリだ。母は初めから生まれてくるのが俺だと解っていた様で、手がかからなくて良いとか何とか言っている。そりゃそうだろう。仕方がないので自分で出生届を役所に出しに行く(このとき既に幼稚園児くらいになっている)。役所に行って出生届けの記載者欄に「本人」と書いて受付にバシー!と叩き付ける様にして提出する。なぜかたいへん不愉快なのである。

おしえてアルルの森たちよ

shizyukara2006-05-09

先日、ロアルド・ダール「マチルダ」が新装版になっているのを見つけて買って読んだ。

ダールの小説は大人向けにしろ子供向けにしろ、なにやら不穏な感じがする所が好きである。ページの裏側で見えない鬼婆が大ナタをゾリゾリ研いでいる様な感じというか。ブレイクの荒っぽい絵もやはり素晴らしすぎる。

と言う前置きはとにかく、巻末の既刊紹介のページを読んでいてビックリ。なんでも「ガラスの大エレベーター」という本はガラス張りのエレベーターに乗って宇宙に行ってしまうと言う話らしいのだ。

?????
これは私が先日見た夢に道具立てが、かなり、だいぶ、近い。

ハテこれは一体…。端から見ればそれはどこかでこの話の筋を見て忘れていたのだろうでお終いになりそうだが、個人的には身に覚えがないのでかなり不思議な感覚である。

これはひょっとするとその日その時、ホンの一瞬ながらも私はダールとソウル・ブラザーになれたのだろうか?
それとも俺は記憶力の無いタダのオバカなのか?

電柱ちゃん大ピンチ

shizyukara2006-03-04

最近の電柱ちゃんはもう大変。
電気に電話、変圧器に街灯、信号、光ケーブルに訳のわからないアンテナ、監視カメラに看板ビラその他モロモロ。
昔の様に木でできていたらとても保ちそうにない重荷を背負う電柱ちゃんである。
よく見ると微妙に曲がっていたりする。大丈夫だべか電柱ちゃん!









バトルフォーエバー

shizyukara2006-03-02

 アップルの音楽配信サービスであるiTmsはいつでも利用できる状況にあったのだけど、興味のある曲があまり公開されていない事もあって今ひとつ買おうという気が起こらなかった。のだが、ストーンズの曲がほぼ全局揃っている事を知り、とうとう購入してしまった。買った曲はストーンズの「ストリート・ファイティング・マン」と「ギミー・シェルター」。初めて聞いたのは20年以上前なのだが、今なお新鮮に感じるのはなぜなのだろう。


 平和平和と繰り返す平和団体の言葉にはもう耳にタコでうんざりなのだが、「眠りこけているロンドンには暴徒に割かれている場所なんぞ無い」、「子供達よ、強姦、虐殺、戦争がすぐそこまで来ている」という歌詞は今でも強烈に迫ってくる。いや今だからこそ切羽詰まって聞こえてくるのだろうか。とはいえ私の住んでいる土地では火炎瓶の時代も爆殺の時代も遠く過ぎ去ってしまった。そんなものは過去の時代としてさっさと過ぎ去るべき物なのだろう。


 しかし、そんな中でも頭の中ではまだまだ闘える。はずだ。個人と社会は簡単に和解してはイカンのだ。そして、こちらに来れば和解をもれなく差し上げますと主張する宗教や政党、その他団体などにはチューイするのだ。

shizyukara2006-03-01


学生の頃に戻っている。私は雑然とした商店街を友人達とウロウロしている。もうそろそろ食事をしなければという時分になり、手頃な店を物色しているのだ。すると妙に細長いシルエットが街の空に浮かび上がっている。ずいぶんと高い、いや高いなんてもんじゃない、倒れてしまわないのが不思議なほど高いビルである。一体何階あるのだろう。聞いてみるとJAXA(宇宙航空なんだら)のビルだという。よく見ると白い外壁に大きくロゴが描かれている。物珍しいので皆で行ってみると、下の方はごくごく普通のビルだ。入り口の前で上を見上げて凄えとか高えとか騒いでいると、職員の人が特別に最上階まで昇っても良いですよと言ってくれる。こんなチャンスは滅多にない。皆大喜びでエレベーターに乗せてもらう。エレベーターに乗っているとみるみる空気が冷たく、薄くなってくるのが解る。やはりとんでもない高さらしい。やっとエレベーターが止まり、さあ着いたと展望室に行こうとすると、そこのフロアの人が実はまだ上に行くエレベーターがあり、自分はこれからそれに乗って作業をしに行くところなのだが、ついでに一緒に乗って行くかとの事。


え?まだあるの?このビルって一体…。話を聞くと、普通のエレベーターではなく、高空の大気や放射線を観測するための特殊なエレベーターなのだそうだ。せっかくなのでこれまた乗せてもらう事にする。ただ、今度は総ガラス張りで、電話ボックスが円筒状になったくらいの大きさしかない。それでも全員乗り込む事ができ、本当にラッキーですとか何とか中で話しているうちにエレベーターが昇り始め、ガラスの壁の向こうに周囲の景色がパッと広がった。


………………。周囲の空の色は深い群青色をしている。地球が丸いのが解る。それどころか地球が青い事まで解る!た、た、たたた高い!とんでもなく高い!なんなんだこのビルは!!
ビビりまくる私達を無視してエレベーターはなめらかに上り続けて行く。もはや完全に漆黒になった空の中、満天の星が見える。その星たちはプリズムを透して見た様に、七色ににじんでいた。

shizyukara2006-02-14


もう寿命が尽きかけたロボットを引き戻しに行くために東海地方の海岸へ行く。若い娘の形をしたそのロボットは何を思ったのか、関東から海岸沿いに西へ西へと進んでいるのだそうだ。ようやく場所を探し当てて話をしてみると、完全に寿命が尽きる前に海の向こうに霞む土地を見たいから自分は西へ行くのだとの事。だが組織の寿命で彼女の目はもはやほとんど見えないはずである。目は澄んではいるのだが所作は既に盲人のそれである。それでも彼女は西へ進みたい、これは故障ではないと言う。しばし問答した後に結局根負けしてしまう。


釈然としないまま自宅に戻り、私は二階の窓辺から近所にある飛行場を、飛行機が飛び立っていく様子を漠然と眺めている。
遠い陽炎の向こうに、なめらかな流線型で形作られた機体が浮かび上がっていく。あの飛行機は空を飛ぶためにあの形になったのだ。では心とは何のためにどの様な形をしているのだろう。そう思った瞬間、激しいショックと共に彼女が正しかった事を理解する。


のだけれども、起きると一体何が解ったのか…あ、あれ?